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BNPパリバ・アセットマネジメント(BNPP AM)は、長期のアセットアロケーションに関する見通しをまとめたレポートを発行しました。トランプ氏の米大統領再選に伴う世界貿易や地政学的な変化は、長期投資家にどういった影響をもたらすのでしょうか。こうした破壊的な変化(ディスラプション)が、経済成長やインフレ、各資産クラスのパフォーマンスに与える影響についてまとめています。主なポイントは以下の通りです。
- 当社の基本シナリオは、今後数年間で経済環境が再び「正常化」し、消費と投資が不足する状況に逆戻りし、インフレ率は中央銀行の目標水準(米国と英国)またはそれ以下(日本とユーロ圏)に押し下げられるというものです。世界的な人口動態の逆風(少子高齢化)を勘案すれば、インフレ目標の達成は、全ての中央銀行にとって容易でないと考えられます。
- ユーロ建ての投資家にとって、今後10年間におけるリスク調整後リターンの期待値は限定的となる可能性が高いでしょう。主要な資産クラスの中で、シャープレシオが0.5を超えるものはほとんどないと見込んでいます。
- 伝統的資産の中では株式よりもクレジットと金利が有望であると見ており、国債の中ではインフレ連動債よりも名目の債券に投資妙味があると考えています。
- リスク調整後リターンの観点では、米国株式に最も警戒しています。当社のバリュエーション指標に基づくと、米国株式は依然としてかなり割高です。