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インド株ウィークリーアップデート 10月3日号(バローダBNPパリバ・アセットマネジメント)

前週のインド株式市場は、プラス圏に浮上する場面もありましたが、週間では小幅な下落となりました。インド中央銀行(RBI)の金融緩和的な政策スタンスや祝祭シーズンの需要への楽観的見通しが下支えとなる一方で、米国との貿易協定の不確実性、トランプ米政権による高度技能職向けの就労ビザ「H-1Bビザ」の申請手数料引き上げなどが引き続き重しとなっています。また、通貨インド・ルピー安(対米ドル)を背景に、外国人投資家(FIIs)の売り越し傾向が続いており、週を通じて807億ルピーを売り越しました。一方で、国内投資家(DII)は、1,383億ルピーを買い越しました。主要企業で構成されるNifty50指数は、前週比で0.7%の下落となりました。規模別の指数では、Nifty Midcap150指数とNifty Smallcap250指数は、それぞれ0.6%と0.9%の下落となりました。インド株のVIX(ボラティリティ指数)は4.4%下落しています。商品市場では、原油供給の増加やOPECプラスによる増産期待などを背景に、原油価格が5%ほど下落し、64ドル近辺で推移しています。 セクター別の株価指数を見ると、Nifty金属指数(2.2%)は、世界的な銅価格の上昇と欧州で鉄鋼関税を50%引き上げるとの憶測が広がったことなどを背景に上昇しました。また、Nifty銀行指数やNifty公的金融機関指数に加えて、自動車や小売セクターも堅調な動きとなりました。一方、Nifty IT指数(3.0%)、Nifty耐久消費財指数(2.2%)、Nifty不動産指数(1.6%)などの下落が目立ちました。 通貨インドルピーは、外国人投資家の資金流出や世界的なリスク回避の姿勢などを背景に、対米ドルで88ルピー台と過去最安値圏で推移しています。インドの10年債利回りは小幅な低下となりました。

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インド株ウィークリーアップデート 9月26日号(バローダBNPパリバ・アセットマネジメント)

前週のインド株式市場は、世界的な不確実性が高まる中で、下落に転じました。インドの医薬品に対して米国が100%の関税をかけると報じられたこと、トランプ米政権による高度技能職向けの就労ビザ「H-1Bビザ」の申請手数料引き上げ、そしてアクセンチュアの業績見通しが低調だったことでIT株に売り圧力が強まったことなどが売り材料となりました。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利下げに慎重なスタンスを示しており、海外機関投資家(FPIs)は約1345億ルピーを売り越しています。Nifty50指数は前週比で3.0%下落、Nifty Midcap150指数とNifty Smallcap250指数はより大きく売り込まれ、それぞれ4.3%と4.8%の下落となりました。ただし、インド株のVIX(ボラティリティ指数)は1.5%下落しています。商品市場では、原油価格が供給懸念などから前週から2.7%の上昇となり、68ドル近辺で推移しています。通貨インドルピーは、インフレ懸念などを背景に、対米ドルで88ルピー台と過去最安値圏で推移しています。 セクター別の指数を見ると、主要セクターが軒並み下落する中、Nifty IT指数(8.3%)は大幅な下落となりました。他のセクターでは、Nifty不動産指数(5.6%)、Nifty医薬品指数(4.7%)、Niftyヘルスケア指数(4.7%)、Nifty自動車指数(3.1%)、Nifty非耐久消費財指数(3.0%)などの下落が目立ちました。一方、Nifty銀行指数、Nifty金属指数、Nifty石油・ガス指数などは、前週比1~2%の下落にとどまりました。 インドルピーは対米ドルで軟調な動きが続き、10年債利回りは小幅に上昇しました。

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インド株ウィークリーアップデート 9月19日号(バローダBNPパリバ・アセットマネジメント)

前週のインド株式市場は、インドと米国が貿易について協議を行うと報じられたことに加えて、世界的に株式市場が堅調に推移したことから、上昇が継続しました。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、利下げ観測が高まっていたことも上昇要因となりました。Nifty50指数は前週比で1.3%上昇し、3週連続のプラスです。規模別の指数を見ると、Nifty Midcap150指数とNifty Smallcap250指数は、幅広い銘柄に買いが広がり、それぞれ1.8%と2.4%上昇となりました。インド株のVIX(ボラティリティ指数)は2.1%下落しています。外国人投資家(FIIs)は、これまでの売り越し傾向から、前週は買い越しに転じました。国内投資家(DII)の買い越しも継続しています。通貨インドルピーは、対米ドルで88ルピー台と過去最安値圏で推移しています。商品市場では、原油価格が供給懸念などから上昇に転じたほか、米労働市場の減速や米ドル安を受けて金価格が記録的な高値水準となっています。 セクター別の指数を見ると、プラスで推移するセクターが多い中、Nifty防衛指数は、インド政府の政策支援や世界的な地政学的リスクの高まりなどを背景に8.0%の大幅な上昇となりました。他のセクターでは、Nifty公的金融機関指数(4.5%)、Nifty不動産指数(4.5%)、Nifty資本財指数(2.7%)、Niftyエネルギー指数(2.6%)などの上昇も目立ちました。Nifty非耐久消費財指数(1.2%)やNifty消費財指数(0.2%)は、他のセクターに比べて緩やかな上昇にとどまりました。 インドルピーは対米ドルで軟調な動きが続き、10年債利回りは小幅に上昇しました。

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インド株ウィークリーアップデート 9月12日号(バローダBNPパリバ・アセットマネジメント)

先週のインド株式市場は、セクターローテーションの動きがみられる中、堅調な動きとなりました。国内需要に対する楽観的見通しに加えて、インドGST2.0(物品・サービス税)の制度改革も追い風となっています。Nifty50指数は、前週比で1.5%上昇し、2週連続のプラスとなりました。その他、規模別の指数を見ると、Nifty Midcap150指数とNifty Smallcap250指数は、テクノロジー関連株への注目が高まったことなどから、それぞれ1.9%と1.4%上昇となっています。外国人投資家(FIIs)は、週を通じて579億ルピー相当を売り越す一方、国内投資家(DII)からの資金流入が継続しています。通貨インドルピーは、対米ドルで88ルピー台と過去最安値圏で推移しています。商品市場では、世界経済の不透明感やインドルピー安を受けて、金価格が堅調な動きとなっています。 セクター別の指数を見ると、プラスで推移するセクターが多い中、Nifty防衛指数は、インド政府の政策支援や世界的な地政学的リスクの高まりなどを背景に7.0%の大幅な上昇となりました。他のセクターでは、Nifty IT指数(4.3%)、 Nifty自動車指数(2.1%)、Nifty公的金融機関指数(2.9%)、Nifty金融サービス指数(2.2%)などの上昇も目立ちました。一方で、下落したセクターが少ない中、Nifty消費財指数が1.6%の下落となりました。 インドルピーは対米ドルで軟調な動きが続き、10年債利回りは小幅に上昇しました。

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インド株ウィークリーアップデート 9月5日号(バローダBNPパリバ・アセットマネジメント)

先週のインド株式市場は、インドGST2.0(物品・サービス税)の制度改革と適用税率の引き下げを発表したことから楽観的見方が広がり、堅調な動きとなりました。加えて、インドとEUとの貿易交渉の進展、自由貿易協定(FTA)が年末までに締結されるとの期待感から市場心理が改善しました。Nifty50指数は、前週比で1.3%上昇し、2週ぶりにプラスとなりました。その他、規模別の指数を見ると、Nifty Midcap150指数とNifty Smallcap250指数は、それぞれ2.0%と2.4%上昇となり、中小型株の上昇が目立ちました。通貨インドルピーは、対米ドルで88.2ルピーと過去最安値圏で推移しており、輸入品に対するインフレ懸念が高まっています。商品市場では、金価格は、世界経済の不透明感やインドルピー安を受けて上昇しています。先週も外国人投資家(FII)はインド株式を売り越す一方、国内投資家(DII)からの資金流入が継続しています。 セクター別の指数を見ると、プラスで推移するセクターが多い中、Nifty金属指数は、中国の鉄鋼減産の発表、インド政府の政策支援、米ドル安などを背景に5.8%の上昇と、市場を牽引しました。他のセクターでは、Nifty自動車指数(5.5%)、Nifty資本財指数(4.4%)、Nifty EV・次世代自動車指数(3.5%)、Nifty耐久消費財指数(3.2%)などの上昇も目立ちました。一方で、Nifty IT指数は、米雇用統計への悲観的な見方に加えて、米国の関税政策、外国人投資家の売り越しなどから1.6%の下落となっています。 インドルピーは対米ドルで下落が続き、10年債利回りは低下しました。

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インド株ウィークリーアップデート 8月29日号(バローダBNPパリバ・アセットマネジメント)

先週のインド株式市場は、米国がインド輸入品に対する50%の関税を決定したことなどから、軟調な動きとなりました。Nifty50指数は前週比で1.8%下落し、2週ぶりのマイナスとなりました。その他、規模別の指数を見ると、Nifty Midcap150指数とNifty Smallcap250指数は、それぞれ3.2%の下落となり、中小型株の下落が目立ちました。通貨インドルピーは、世界的に米ドル高の動きが強まる中、インド市場からの資金流出、米国との貿易摩擦への懸念などを背景に、対米ドルで大きく下落しました。外国人投資家(FII)は、週を通じて898億ルピー相当のインド株式を売り越しましたが、国内投資家(DII)は、1,023億ルピー相当の買い越しとなり、資金流入は継続しています。石油輸入コストの上昇と貿易赤字の拡大により、市場心理は悪化しており、いくつかのセクターに大きな影響を与えています。 セクター別の指数を見ると、大半がマイナスを記録する中、Nifty資本財指数(7.6%)、Nifty不動産指数(4.3%)は大幅に下落しました。他のセクターでは、Nifty銀行指数(2.7%)、Nifty石油・ガス指数(3.0%)、Nifty金融サービス指数(2.8%)、Niftyヘルスケア指数(2.6%)、Niftyエネルギー指数(2.5%)などの下落も目立ちました。 インドルピーは対米ドルで下落が続き、10年債利回りは小幅に上昇しました。