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BNPパリバ・アセットマネジメント(BNPP AM)は、マーケットに関する最新の見通しを提供する「マンスリー・マーケット・ビューポイント」を月次で発行しています。2025年6月号の主なポイントは以下の通りです。
- 引き続き市場の不確実性は高いものの、貿易交渉の進展に関する報道を受けて、米景気後退への懸念が後退しています。依然として堅調なマクロ経済指標、好調な企業の第1四半期決算、そしてテクニカル指標も改善しており、株式に対しては慎重ながらも強気のスタンスです。
- 現状では分散投資がカギとなります。そのため、オーバーウェイトしていた先進国株式の一部を新興国株式にシフトしました。貿易紛争の緩和が継続すれば、新興国の魅力的なバリュエーション(特に中国)、緩和的な金融政策、そして投資家の出遅れ感が相まって、新興国資産への需要が強まる可能性があります。最近の為替動向も、米ドル安でアウトパフォームする傾向にある新興国資産にとって好ましい状況です。
- 米国(あるいは一部のユーロ圏)で財政赤字に対する投資家の懸念が高まったため、当社はデュレーションに関するポジションを中立に引き下げました。金融政策において欧州と米国のデカップリングを見込んでいるため、欧州債のロングポジションと米国債(中期ゾーン)のショートポジションを維持しています。
- 当社では、金についても戦術的アロケーションを中立のスタンスに戻しました。関税への懸念が緩和されれば、金価格は安定すると見込んでいます。投資家が極端に楽観的な見方をしているときは警戒する必要がありますが、金の長期的見通しは良好と考えます。